実際に当事務所が手続サポートをして解決した事例をいくつか紹介します。
事例1.
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CASE帰化前の韓国戸籍のことはまったく分からないケース
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DETAIL≪親族関係≫
■被相続人
夫(帰化前:韓国)
■相続人
妻(日本)→ 相談者
長男(帰化前:韓国)- 妻(日本)+子(日本)
二男(帰化前:韓国)
《相談内容》
被相続人の夫は在日2世でしたが、長男が小学校に入学することをきっかけに、当時幼稚園児の二男も含めて夫と子どもたち全員で日本へ帰化しました。
それから30年以上が経ち、今年ガンで夫が亡くなり、日頃から知り合いである税理士さんに夫の相続について相談したところ、遺言書が無いので、夫の帰化前の韓国の戸籍が必要になったとのこと。
しかし、手元には帰化前の韓国に関する書類はまったく無いので、困っているケースです。
《解決経緯》
まずは、帰化した当時に新しく作成された日本戸籍を見ると、帰化前の国籍と氏名(本国名)を確認できましたが、韓国の本籍地情報などはまったく記載がありませんので、韓国戸籍調査をする必要があります。
相談者である妻は日本人ですので、そもそも韓国のことはまったく知らないですし、夫側の親族との交流もまったく無いとのことですので、自力で韓国戸籍を収集することは困難な状況でした。
そこで、被相続人の外国人登録閉鎖原票(原票)を取り寄せることにしました。後日届いた原票に記載されていた夫の韓国の本籍地情報を基に韓国領事館へ必要な戸籍を交付請求し、無事に相続に必要な韓国戸籍を取り揃えることができました。韓国語を日本語へ翻訳を行い、相続手続きに必要な部数を準備してお渡しさせていただき、その後、ご依頼を頂いた税理士事務所様より無事に相続手続きが完了したと連絡を頂きました。
☆所感
当事務所は、長年このようなケースを数多く解決してきましたが、原票を取り寄せても正確な本籍地情報が無い場合や原票にある情報で領事館へ戸籍を請求しても発行されない場合も多くあります。
そのような場合は韓国の現地役場へ直接に問合せや調査を行うなど、出来る限り解決できるようサポートをしております。
事例2.
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CASE遺言書の検認手続きが必要なケース
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DETAIL≪親族関係≫
■被相続人
夫(韓国)
■相続人
妻(韓国)→ 相談者
長女(韓国)- 夫(韓国 /離婚調停中)+子3名(韓国)
長男(帰化)-妻(日本 /離婚)+子2名(日本)
亡 二女(韓国)
《相談内容》
相談者の妻は、すでに他の事務所で相談を受け、遺産分割協議書を作成していました。しかし、日本の住民票や印鑑証明書以外に、被相続人の韓国戸籍がまったく無い状態で金融機関へ被相続人名義の口座解約に訪れていたようでした。
そこで、相談者の妻からお話を聞いてみると、夫が生前に書いた遺言書を2通所持していることが判明しました。ノートに直筆で書かれていた内容は「妻に財産全てを相続させる」でした。
一通は2年前の日付で、もう一通は数カ月前のものでした。まずは、夫の自筆証書遺言書があることが分かりましたので、日付が新しい方の遺言書を家庭裁判所で検認を受けて、妻が夫の財産を相続できるようにサポートすることになりました。せっかく作成した遺産分割協議書は不要となりました。
《解決経緯》
◇自筆証書遺言書の検認申立手続き
家庭裁判所において自筆証書遺言書の検認申立てをするには、被相続人の出生から死亡まで全ての韓国戸籍と法定相続人全員についても親族関係書類を各々揃えなければなりません。
このケースでは、相続人が複数人の上、既に死亡した人や帰化した人がいますので、必要書類の収集作業にかなりの労力と時間がかかりました。
*検認申立必要書類の例
・被相続人
出生~死亡まですべての韓国戸籍+訳文
・相続人
韓国籍者は、親族関係が分かる韓国戸籍+訳文など
帰化した人は、韓国戸籍と日本戸籍謄本など
死亡した人は、親族関係が分かる書類と死亡証明書類…
家族間で連絡調整することも難しく、長女は被相続人の生前から親子間に感情的なしこりがあり、連絡が取れないため、離婚調停中の夫に所在を確認しなければならず、帰化した長男も非協力的でしたが、根気よく説得しながらなんとか協力してもらいました。その後時間はかかりましたが無事に妻が財産を相続することができました。
☆所感
自筆証書遺言書は、公正証書遺言書に比べて費用もかからず手軽に作成できるメリットがありますが、家庭裁判所の検認を受けなければなりません。この検認申立てには遺言書が無い場合と同様に多量の戸籍書類が必要になります。 公正証書遺言書の場合は、家庭裁判所の検認手続きが不要であり、必要書類についても大幅に少なく相続手続きが可能になります。特に戸籍収集に苦労が多い外国籍の方や帰化した方には公正証書で遺言書を作成しておくことをお勧めしております。
事例3.
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CASE韓国に日本側には知らない相続人がいたケース
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DETAIL≪親族関係≫
■被相続人
父(帰化)
■相続人
亡 母(韓国)
亡 長男(帰化)- 妻(日本)+子2名(日本)
二男(帰化)→ 相談者
《相談内容》
被相続人の父の帰化前の韓国戸籍を取寄せてみると、まったく知らない妻と子ども4人を発見!
父は40年以上前に帰化して、以降日本人として生きてきました。
韓国戸籍には、父が若い頃に韓国で婚姻し、4人の子がおり、戸籍上離婚の記載はないとのこと。
推測では来日後に母と婚姻し、その後に帰化しているとのこと。
今後どのように相続手続きを進めていけばよいか?
《解決経緯》
まずは、戸籍にある妻と子4人の韓国内の所在を確認しなければなりませんが、韓国内の住民登録謄本(住民票)などを日本から取得することは困難です。
そこで、試しに、父の韓国戸籍の「本籍地」の住所へ手紙を出してみることにしました。
↓
しばらくしてから…
奇跡的に親族(孫)から連絡がありました!
↓
こちらの事情を説明し、韓国内の妻と子への連絡を依頼しました。
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「ある日突然行方不明になった祖父が日本で結婚して子供がいた!」…など、韓国側の戸惑いや様々な思いを受け止めながら、手続きに必要な書類の準備や協力を求めました。
↓
すでに妻と子2名が死亡していたため、数次相続により、韓国側の相続人が6名となりました。
遺産分割協議書(日本語と韓国語)作成 + 分割財産分の送金用に外貨銀行を開設 + 韓国側相続人全員の住民票と印鑑証明書などを用意してもらうよう要請。
↓
韓国側相続人6名はそれぞれ離れた場所に住んでいたため、連携する韓国法務士事務所に全員集合してもらい遺産分割協議書に署名押印と必要書類受取りました。
↓
日本側相続人の遺産分割協議書も作成完了し、不動産相続登記終了→ 韓国側へ相続分割分を送金→受領書を依頼するも「金額が少ない…、だまされたんじゃないか…」など、韓国の一部相続人から異論が出たりしましたが‥‥、その後、ご依頼を頂いた司法書士事務所様より被相続人名義の不動産相続手続きが無事に完了したと連絡を頂きほっとしました。
☆所感
稀に重婚状態や隠れ相続人(前婚の子など)が発見される場合がありますが、ほとんどは相手方の所在不明により、連絡を取りながら手続きを進めることは困難な場合が多いですが、このケースは奇跡的に連絡が取れた上、韓国側との遺産分割協議もできたので、最後まで手続きができました。
事例4.
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CASE韓国内の口座解約のケース
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DETAIL≪親族関係≫
■被相続人
姉(日本)― 元夫(韓国 /離婚)
■相続人
姉の長女(日本)、+ 長男(日本)
母(日本)
妹(日本)→ 相談者
《相談内容》
被相続人の姉は、20年前に韓国人と結婚して渡韓。5年ほど前に韓国人夫と離婚して、中学生の長女と長男と一緒に日本に帰国。
その後、母と実家で子どもたちと暮らしていましたが、今年病気で若くして亡くなりました。
姉の遺品を整理していて、韓国の通帳を発見。定期預金のようで子どもたちのために韓国で積立していたようでした。
相談者も母も韓国語はまったくできないため、どのように手続きをすれば良いか分からず、インターネットで探して当事務所へ連絡をしたとのことでした。
子どもたちの将来のために貯めた大切な財産ですので、しっかり相続できるようサポートしたいと思いました。
《解決経緯》
まずは、通帳の金融機関(支店)へ問合せする。
韓国内銀行からみると被相続人は外国人ですので、外国人案件として問合せをします。
そのため、支店では即答が難しいとのことで、後日改めて連絡をもらうことになったが…
↓
↓ しばらくしても連絡ない…
↓
再度、支店へ連絡をし、担当者につなげてもらいました
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銀行の担当者と連絡を取りながら必要書類など確認して手続きを進める…
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↓日本で準備する書類の外務省アポスティーユ取得、韓国語翻訳文の領事館認証等取得…
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日本側の相続人として、母と姉の長女、長男3名が遺産分割協議書(日本語+韓国語)を作成して
最終的には無事に解約することができました。
このケースでは、被相続人の元夫が韓国在住でしたので、銀行との書類のやり取りの部分で協力をお願いしました。子どもたちのためにと積極的に協力して頂けたことで比較的にスムーズに解約手続きができました。
☆所感
韓国には中長期で在留する日本人がたくさんいます。学業や就職、結婚などで韓国に暮らす間に金融機関で通帳を作ったり不動産などの財産を持つことも多いです。当たり前ですが、韓国においては、日本人名義の財産手続きは外国人案件となりますので、手続きにおいて非常に煩雑な思いをすることも多く、案内される書類が不正確なことも多いため、苦労される方が多いと感じます。
事例5.
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CASE韓国内の不動産相続のケース
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DETAIL≪親族関係≫
■被相続人
母(韓国)
■相続人
亡 父(韓国)
長男(韓国)→ 相談者
長女(帰化)
《相談内容》
被相続人の母は、40年前に在日2世の父と結婚して来日。母は生前から韓国をひんぱんに行き来てしながら、母の親族らと韓国内で不動産事業を営んでいました。主にはマンションや駐車場賃貸業ですが、母が亡くなり韓国の親族から母が所有者として登記されている物件の相続手続きをしてほしいと連絡がありました。しかし、何から始めればよいか分からず困っています。相談者は在日3世ですが、韓国に行った事はあまりなく、韓国側の親族との言葉のコミュニケーションも心配なので、韓国にある不動産の相続手続きをトータルでサポートしてほしいとのことでした。
《解決経緯》
まずは、被相続人名義の韓国不動産について調査をする必要があるため、韓国現地の法務士事務所と連携して、不動産登記簿の内容の確認を依頼。 その後、韓国登記所で手続きに必要な日本側の書類についても確認を依頼しました
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↓ 事前に相続税の申告手続が必要であることが判明し、韓国の税理士事務所と連携
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韓国の所轄税務署へ相続税申告と算出された相続税の完納手続き‥‥
↓
相続税の他、各地方税(例:固定資産税など)についても未納がないように処理する‥‥
↓(約6か月~)
↓日本で準備する書類の外務省アポスティーユ取得、韓国語翻訳文の領事館認証等取得…
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相続人として相談者の長男と長女で遺産分割協議書(日本語+韓国語)を作成し韓国へ送付
↓
最終的には長男と長女で一旦相続をした後に、母の親族へ不動産を売却する形で譲り渡して無事に手続きは終了しました。
このケースでは、韓国の親族から不動産を譲り渡してほしいと強い要望があり、一旦長男が単独で不動産を相続した後に、韓国の親族へ売却する形で名義をすべて韓国の親族へ変更しましたので、相続手続き後の不動産名義変更においても日本側の書類がいろいろと必要になり、相談を受けてからすべて完了するまで1年ほど時間がかかりました。
☆所感
相続人が韓国外に在住するケースで、韓国内の相続財産額が一定額を超えた場合は、事前に相続財産について所轄の税務署に対して相続税の申告手続きが必要となり、相続税の納税(完納)がなければ財産処理が難しくなります。そのため、韓国内の相続財産の処理には税務手続きをサポートしてくれる専門家と連携して手続きを進める必要があります。
事例6.
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CASE相続放棄のケース
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DETAIL≪親族関係≫
■被相続人
夫(朝鮮)
■相続人
妻(朝鮮)→ 相談者
長女(朝鮮)- 夫(日本)+子2名(日本)
二女(朝鮮)
《相談内容》
被相続人の夫は、夫の父から引き継いだパチンコ屋を長年経営していましたが、経営がうまくいかず、多額の負債をかかえたまま今年他界しました。
パチンコ屋は廃業する予定ですが、借金が数千万円以上あり、子や孫に迷惑はかけたくないので、家族全員で相続放棄をしたいとの相談でした。
《解決経緯》
被相続人の最後の住所地が日本であり、相続財産が日本にある場合は、日本の家庭裁判所へ相続放棄申述書を提出することにより、相続放棄手続きをすることができます。
亡夫の最後の住所地を管轄する家庭裁判所へ妻と長女、二女それぞれ放棄手続きをし、無事に多額の負債を負わずに済みました。
このケースでは、相談者のご家族全員が朝鮮籍ですので、韓国に戸籍がない場合は日本で取得できる書類を家庭裁判所へ提出します。
*相続放棄申述書類の例
・被相続人:死亡が分かる書類(住民票除票や死亡届など)
・相続人:住民票、親族関係が分かる戸籍届出書(婚姻届出や出生届など)
帰化した人は、日本戸籍謄本など すでに死亡した人は、親族関係が分かる書類と死亡証明書類…
ちなみに、被相続人の国籍が韓国である場合は、家庭裁判所へ提出書類は韓国戸籍が基本となりますので、領事館で戸籍または家族関係証明書などを取得して、日本語翻訳文と共に提出する必要があります。
また、韓国民法の規定により、孫である長女の子2名も法定相続人となりますので、順次に相続放棄をしなければ多額の負債を相続してしまいますので、注意が必要です。
事例7.
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CASE相続人の中に北朝鮮在住者がいたケース
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DETAIL≪親族関係≫
■被相続人
父(韓国/元朝鮮)
■相続人
亡 母(朝鮮)
長男(韓国)→ 相談者
長女(帰化)
二女(韓国)北朝鮮在住※
《相談内容》
被相続人の父は元朝鮮籍でしたが、生前韓国籍へ変更しました。遺言書はありませんが、生前いつも二女の心配をしており、自分の財産を二女にもきちんと分け与えたいと強く望んでいました。長女と二女は長年手紙のやり取りをして連絡を取っています。父の意志を継いで二女へ父の財産をどうしても渡してあげたい!とのことでした。
●問題点:二女
➀1975年に帰還事業で北朝鮮へ渡る。韓国に戸籍あり。本人は北朝鮮に40年以上在住
➁日本と韓国において、氏名と生年月日が相違するが、訂正手続は極めて困難な状況である
日本記録 : 名前 「春子」 「生年月日:1955/1/1」(仮)
韓国戸籍 : 名前 「秋子」 「生年月日:1956/12/12」(仮)
《解決経緯》
まずは、韓国法院(家裁)に対し、現在は北朝鮮在住の韓国籍者が、名前の「改名申請」と「生年月日訂正」手続きをすることができるかを確認しました。
韓国法院(家裁)回答 ⇒ 本人 ×(申請する権利がない)
親族 〇(利害関係人としてOK)
その後、韓国法院(家裁)へ相談者である長男(二女の兄)が、改名と生年月日訂正申立てをしましたが、結果は「棄却」でありました。(所要期間約6ヵ月∼)
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韓国法院の決定を受け、戸籍訂正手続きは不可能であることを踏まえ、日本で用意できる書類をすべて揃え「遺産分割協議書」を作成→日本在住の相続人たちの署名押印をしたものを二女へ送る… → その後、 しばらくしてご依頼を頂いた弁護士事務所様から相続手続が完了し、無事に二女へ財産分与も終了したと連絡を頂きました。1年近くかかった難しいケースでしたが非常に勉強になりました。
☆所感
相続人の内、第三国に在住し、連絡や渡航などが困難な場合に、遺産分割協議をして相続手続きを進めることは非常に難行苦行となります。さらにこのケースのように戸籍の記録が実際と違う場合はその証明が難しいなど、在日コリアンの相続手続きの難しさの一つといえます。