☕~在日コリアンの相続の話し③~
✏️在日コリアンと「外国人登録原票」
💡「外国人登録閉鎖原票」とは❓
平成24年7月9日から改正入管法の施行に伴い、日本に在留する外国人についても住民票が交付されるようになりました。
それまでは、外国人登録法(平成24年7月9日廃止)により、日本に在留する外国人の居住関係や身分関係について、住民基本台帳とは別に外国人登録原票において登録管理され、それらの登録事項を証明する書類として登録原票記載事項証明書が交付されていました。
この登録原票は、外国人登録法が廃止されるまでは本人の居住地の市区町村が管理していましたが、現在は法務省に一括保管されています。
外国人登録原票は、日本で外国人登録制度が始まった昭和27年4月28日から平成24年7月9日まで約65年間に亘り、日本に在留する外国人の居住関係や身分関係について記録されており、特に戦前後に来日して在留する在日コリアン(特別永住者)の相続手続きにおいては重要な資料となっています。
外国人登録原票のイメージ
📌特別永住者と外国人登録原票
被相続人となる在日コリアン(特別永住者)1世(90代~)は、外国人登録法が制定される以前に既に来日し、途中から登録原票に登録されていますので、大部分は入国日より登録日が後となっています。
出生は国籍国ですが、その後の人生の大部分を日本で在留し、日本で死亡したような場合では、それまでの本人の居住や身分関係について本国へ適宜に届出を行っているケースはそれほど多くはありません。
相続が発生した後に、本国から取寄せた書類には、出生の記載があるのみで何ら身分関係を証する記載がないといったケースも珍しくありません。
このような場合に、日本における約65年間の記録である外国人登録原票に記載されている身分事項等の記録は、相続手続きを行う上で重要な資料となります。
また、本人の氏名や生年月日が本国の記録と外国人登録原票上において相違するケースもあります。
これは、外国人登録制度が導入されたのが戦後の混乱の中であったため、登録時に何らかの事情で誤って記載されたなど、様々な要因が考えられますが、特別永住者の相続手続きにおいて身分事項の齟齬が多いのも現状です。
相続手続きにおいては、本人がすでに死亡しているため、身分事項の齟齬を訂正することもむずかしいため、手続きに困難が伴うケースが多くあります。
被相続人が日本で生まれた特別永住者2世(70代~)以降については、そもそも本人の出生を本国へ届出していないケースもあり、このような場合は外国人登録原票をはじめ、日本にある書類のみで相続手続を行うしかありません。
その意味においては、外国人登録原票は在日コリアンの相続手続きに重要な資料といえます。
- 📌特別永住者の「国籍」と外国人登録上の「表示」の変遷
|
年表 |
主な出来事 |
国籍 |
外国登録上の表示 |
|
1910年 |
日韓併合条約 締結 |
「日本」 |
― |
|
1945年 |
ポツダム宣言 受諾 |
「日本」 |
― |
|
1947年 |
旧外国人登録令 施行 (後の外国人登録法:H24年廃止) |
「日本」 |
一律「朝鮮」 |
|
1948年 |
朝鮮半島:「朝鮮民主主義人民共和国」 「大韓民国」二国へ分離独立 |
「日本」 |
一律「朝鮮」 |
|
1950年 |
国籍法 施行 法務府民事局長通達五五四号により、 ※国籍表示「朝鮮」→「韓国」変更受付 |
「日本」 |
「朝鮮」「韓国」 |
|
1952年 |
サンフランシスコ講和条約発効 |
日本国籍「離脱」 |
「朝鮮」「韓国」 |
|
1953年 |
朝鮮戦争休戦により南北分断 (朝鮮戦争:1950年~1953年) |
「朝鮮」「韓国」 |
|
|
1965年 |
日韓基本条約 締結 (在日韓国人の法的地位協定) |
「朝鮮」「韓国」 |
|
|
1966年 |
「日本国に居住する大韓民国国民の法的地位及び待遇に関する日本国と大韓民国との間の協定の実施に伴う出入国管理特別法(入管特別法)」施行 外国人登録上表示「韓国」者に『協定永住資格』を付与 ※永住資格取得のため「朝鮮」⇒ 「韓国」へ変更者が増加 |
「韓国」 (韓国官憲発給の国籍証明書提出者) |
「朝鮮」「韓国」 |
|
1991年 |
「日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法(入管特例法)」施行 外国人登録上表示「朝鮮」者も含め『特別永住者』に一本化(*) |
「韓国」 (韓国官憲発給の国籍証明書提出者) |
「朝鮮」「韓国」 |
(*)「特別永住者」には、台湾籍や中国籍などの永住者等も含まれる。
📞🖱️外国人登録原票の取得に関する相談はお気軽にお問い合わせください。